RC住宅|鉄筋コンクリート造でつくる住まい

庭を囲むRC造二世帯住宅|等々力の家

敷地の条件や周囲との関係、光の入り方、そこでの暮らし方までを読み取り、その場所にふさわしい住まいを考える。

私たちは、RC造そのものを目的とするのではなく、住宅の質を高めるための手段として捉えています。

性能だけでなく、空間の構成や素材のあり方まで含め、その特性を生かした住宅を丁寧に設計します。

RC住宅という選択

鉄筋コンクリート造は、耐火性や遮音性、耐久性など、住宅を建てるうえでも多くの利点をもつ構造です。

その魅力は、そうした性能だけではありません。壁や床、柱、梁といった構造体が建築の骨格となり、そのあり方が空間の広がりやつながり、開口の取り方、光の入り方にも深く関わります。

だからこそ、構造計画と空間計画を設計の初期段階から一体として感がることが重要です。

U建築設計室では、敷地条件や求める空間に応じて構造のあり方を検討し、施工性やコストとのバランスも見ながら、RC造の特性を住まいの質へとつなげていきます。

中庭から光を取り込むRC住宅の内部|松原の家

都市の敷地に、中庭とガレージを組み込む

細長い都市の敷地に建つRC造3階建ての住宅です。

2台分のガレージを確保しながら、建物の内部に中庭を設け、スキップフロアによって各階を緩やかにつないでいます。

限られた敷地の中で、駐車スペース、外部空間、居住空間をそれぞれ切り離すのではなく、断面方向まで含めて計画しました。

中庭とスキップフロアを組み合わせることで、都市の中でも光や外部とのつながりを感じられる住宅としています。

2台分のガレージを組み込んだRC住宅|松原の家
中庭とスキップフロアをもつRC造3階建て住宅|松原の家

都市部の条件とRC住宅

都内の住宅密集地では、敷地の大きさに加え、防火地域などの法規制、建蔽率・容積率、高さの制限、周囲の建物との距離など、複数の条件を同時に整理する必要があります。

こうした敷地では、構造方式の選択も空間計画と密接に関わります。

限られた建築面積の中で必要な床面積を確保し、どこから光を取り込み、周囲からの視線をどう避けるか。法規、構造、敷地条件を読みながら、都市の中で成立する住空間を考えます。

上から光を取り込む

押上の住宅は、住宅が建て込んだ地域の19坪弱の敷地に建つRC造3階建てです。

建蔽率60%という条件の中で、壁に囲われた外部吹抜けや、光を遮りにくいグレーチング床のバルコニーを設けました。

さらに、階段上部のトップライトやガラス床を通して、上部から得た光を建物の内部へ導いています。

周囲へ大きく開くことが難しい敷地で、上方向から光と外部を取り込む計画としています。

トップライトとガラス床で上部から光を導くRC住宅|押上の家

限られた敷地を、立体的に使う

東中野の住宅は、16坪余りの敷地に建つRC造3階建ての住宅です。

都市部の限られた敷地では、必要な床面積を確保するだけでなく、各階のつながりや光の入り方、視線の抜けまで含めて考えることが重要になります。

平面的な広がりに限りがある中で、上下方向のつながりを生かしながら空間を構成し、限られた敷地を立体的に使っています。

防火地域などの法規制、敷地条件、必要な床面積を整理しながら、都市の中で成立するRC住宅として計画しています。

16坪余りの敷地に建つRC造3階建て住宅|東中野
上下方向につながるRC住宅の内部空間|東中野

二世帯住宅や併用住宅にも、RCという選択

二世帯住宅や賃貸併用住宅では、一つの建物の中に異なる世帯や用途が共存します。

世帯間・住戸間の遮音や、建物全体の耐火・耐震性能を考えると、RC造は二世帯住宅や賃貸併用住宅と相性の良い構造の一つです。

等々力の家では、二つの世帯それぞれの生活を尊重しながら、庭や共用部分を介して一つの住宅として計画しています。

また、オーナー住戸と賃貸住戸を併せ持つSoleilのように、用途や生活の異なる空間を一つの建築にまとめる場合にも、RC造の特性を生かすことができます。

オーナー住戸と賃貸住戸を併設したRC造共同住宅|Soleil

RCと木造を組み合わせる

住宅全体をRC造とするだけでなく、敷地条件や必要な空間に応じて、RC造と木造を組み合わせる方法もあります。

たまプラーザの家では、敷地の高低差や建物高さなどの条件を整理し、地下部分をRC造、地上部分を木造としています。

土に接する部分や地下空間にはRC造を用い、地上部分には木造を採用することで、それぞれの構造の特性を生かしています。

総RC造とするか、混構造とするかは、敷地条件、構造計画、必要な床面積、建築費などを確認しながら判断します。

地下部分をRC造とするほか、1階をRC造、2階以上を木造とするなど、計画に応じた組み合わせも可能です。

RC住宅と建築費

RC住宅は、木造住宅に比べて建築費が大きくなります。

耐震性、耐火性、遮音性、耐久性などRC造のメリットと、敷地条件、求める性能や空間、建物規模、予算を併せて検討し、その計画でRC造を採用する意味を判断します。

『RCで建てたい』『予算が許せばRCにしたい』というご希望についても、総RC造や混構造を含め、実現可能な構成を検討します。

RC住宅の質を左右する、設計と施工前の検討

鉄筋コンクリート造では、構造体がそのまま建築の骨格となり、コンクリートを打設した後では容易に変更できない部分が多くあります。

柱・梁・壁・床などの構造計画に加え、開口部、断熱、設備配管、防水、仕上げなども、設計段階から相互に調整しておく必要があります。

電気配線についても、壁や床の中に配管を打ち込む部分があるため、コンセントやスイッチ、照明、設備機器の位置まで事前に検討しておくことが重要です。

さらに、型枠、鉄筋、スリーブ、設備配管、電気配管などが施工時に互いに干渉しないよう、あらかじめ細かく整合を取る必要もあります。

戸建て住宅から共同住宅まで

私たちは、戸建て住宅だけでなく、オーナー住戸を併設した共同住宅や、店舗・事務所を含む複合用途の建物など、規模や用途の異なるRC造の設計に取り組んでおります。

建物の用途や規模が変われば、設計上の課題や求められる判断も変わります。そこで培った経験を、RC住宅の計画にも生かしています。

U建築設計室は、2001年に設立した一級建築士事務所です。東京・神奈川を中心に、住宅、二世帯住宅、共同住宅、リノベーションなどの設計・監理を行っています。

RC住宅についてよくあるご質問

RC住宅の建築費は、木造と比べてどのように考えればよいですか?

RC造は木造に比べ、構造体や基礎、型枠・鉄筋・コンクリート工事などに費用がかかるため、建築費の差は小さくありません。

実際の差額は、建物規模や形状、地盤、仕上げ、設備、施工条件などによって変わります。そのため、RC造のメリットと必要な建築費を併せて確認し、その計画にRC造を採用するかを判断します。

RC住宅は耐震性に優れていますか?

鉄筋コンクリート造は、高い耐震性能を確保しやすい構造方式の一つです。

低層のRC住宅では、耐力壁と床版で建物を構成する壁式RC造を採用することがあり、比較的高い耐震性能を確保しやすい構造です。

ただし、実際の耐震性能は構造形式だけで決まるものではなく、建物形状や壁の配置、地盤条件などを踏まえて個別に構造設計を行います。

RC住宅は遮音性に優れていますか?

コンクリートの質量は遮音上有利に働くため、RC造は遮音性能を確保しやすい構造です。

実際の性能には、壁や床だけでなく、窓、扉、設備配管なども影響するため、それらを含めて計画する必要があります。

RC住宅の断熱はどのように考えますか?

RC造では、外断熱・内断熱などの方法があり、建物形状、外壁仕上げ、敷地条件、予算などによって適した方法が変わります。

断熱方式だけでなく、開口部や熱橋への対応も含めて検討します。

RC造と木造を組み合わせることはできますか?

可能です。

地下部分をRC造、地上部分を木造とする構成のほか、1階をRC造、2階以上を木造とするなど、計画に応じてさまざまな組み合わせがあります。

敷地条件、建物の用途や構成、構造計画、建築費などを踏まえ、それぞれの構造の特性を生かせる方法を検討します。

RC造にするか決まっていなくても相談できますか?

もちろん可能です。

RC造をご希望の場合も、敷地条件、必要な規模、求める性能、ご予算などを確認しながら、総RC造、混構造、その他の構造を含めて検討します。

RC住宅の計画について

RC造で建てることが決まっている場合はもちろん、「できればRCで建てたい」「予算の中でRC造が可能か知りたい」といったご相談にも対応しています。

土地の購入前や建て替えを考え始めた時点で、敷地条件や法規、必要な規模、ご予算を整理しながら、総RC造とするか、木造との混構造とするかも含めて検討します。

関連する住宅設計

敷地条件や家族構成、建物の用途によって、住宅の計画で重視すべきことは変わります。U建築設計室では、それぞれの条件に応じた住宅設計を行っています。